ガイテン!外資系IT企業に転職する_インタビュー1

インタビュー

[大手外資IT→中堅外資IT] 転職者インタビュー(1) 花田サトシさん

更新日:

記念すべき「ガイテン!」インタビューの第一弾は、当サイト管理人の花田サトシのインタビューです。

同じく当サイト管理人の武田ヨシミがインタビュアーとして話を聞きました。

花田サトシさん(30代後半)

2002年、大手外資系IT企業に新卒入社(営業職)。
2006年、同社で情報システム部門に異動(システム管理)。
2011年、中堅外資系IT企業に転職(営業職[現職])。

武田ヨシミ
改めましてよろしくお願いします。花田さんは、2002年に大学卒業して、大手外資系IT企業に入社されたんですね。何故この会社を選んだのですか?
花田サトシ
当時、就職氷河期と言われる時代で就職にとても苦戦していました。本当は大手商社に行きたかったのですが、軒並み落ちてしまって。たまたま受かったのが、大手外資系IT企業のA社だったので、有名だし、まあいいかと思って入社しました。
武田ヨシミ
まあ、A社は世界中で誰も知らない人がいないくらい有名な会社ですからね。
花田サトシ
本当に、たまたま採用された、という気がしますね。いまとなって考えると。新卒は数多く取っていないので。私が入社した時は、中途社員が9割でした。
武田ヨシミ
新卒の時の面接の内容など覚えていますか?
花田サトシ
1次面接は人事面接でした。人事1、学生4人のグループ面接で、2人ずつ分けて課題を与えられるという面接をやりました。確か、日本にコンビニは何件あるか、というテーマでした。その時の結論は覚えていないのですが、一緒に組んだ人がかなり非協力的な人で、その人に協力してもらうために一生懸命だったのを覚えています。
武田ヨシミ
これを通過して2次面接ですね。
花田サトシ
二次面接は、現場の人3名、学生3名だったと思います。今思うと、私は仕事のことも良く分かっていないのに、ずいぶんと偉そうなことを言っていたように思いますね。かなり恥ずかしい思い出です。
武田ヨシミ
具体的には何を言っていたのか、覚えていますか?
花田サトシ
世界のIT業界の流れとか、聞きかじった知識を披露していたように思いますね。そんなこと、現場の詳しい人に話してもあまり意味なかったですね。でもなぜか面接は通過しました。
武田ヨシミ
そして、最終面接ですね。
花田サトシ
営業部門の役員との1:1でした。「君、営業はできるか?」という話と、私の出身学部の話をしました。慶應義塾大学の先輩だったんですね。
武田ヨシミ
これで入社されたんですね。そして研修後の配属が営業だったと。
花田サトシ
大手法人向けにサーバー製品を売る仕事をしていました。当時はまだクラウド以前ですので、各社が自分たちでハードとサーバーソフトを買って導入していました。
武田ヨシミ
これを金融機関向けにやっていたわけですね。
花田サトシ
そうです。銀行、保険、証券、ノンバンク、リースなど色々な会社を担当しましたね。当時はまだ消費者金融が勢いが良かった時代で、たくさん製品を買ってもらいました。昔はとにかく自信がなくて、営業成績はそこまで良くなく、それ以上に周囲の人とうまくやれなかったですね。
武田ヨシミ
そんな最中、4年目に上司から「クビ!」と言われたわけですね。
花田サトシ
そうなんですよ。1対1の人事評価の時に、「評価は最低評価です」と言われまして。最低評価はすなわち、この部門であなたを雇い続けることはできないので、他の部署を探すか、社外で仕事を探してください、という意味です。
武田ヨシミ
これはキツいですね。入社して4年目ですから、まだ20代中盤ですよね。
花田サトシ
2年前に結婚していたのですが、「どうしよう」と悩んだあげく、言えなかったですね。妻に。ただ、そんな最中に、社内の部門横断プロジェクトで知り合いだった社員に「私、今月末で会社辞めるので、私の後任にシステム部門に来ませんか?」と言われて、その後トントン拍子で別部署に移ることができました。
武田ヨシミ
人事評価で最低点を食らうと、通常リストラで社外で仕事を探すことになるので、これは相当ラッキーなケースですね。
花田サトシ
間違いないですね。もろもろ異動を決めた後に妻に「部署異動することになった」と伝えました。
武田ヨシミ
営業部からシステム部という異動もまあ、珍しいですね。
花田サトシ
営業系のシステムを担当だったので、システムに関する理解はさほど困りませんでした。困ったのは英語です。上司がアメリカ人になり、毎週最低1度は本社のシステム部門と電話会議するようになりました。考えたら、入社時のTOEICが600点で、以後全く英語を使ってなかったので、英語はまるでダメでした。
武田ヨシミ
そこから英語を鍛えたわけですね。
花田サトシ
会社の研修プログラムで、1対1の英語レッスンというのがあったので、それを使ったのと、あとは実地でひたすら英語の訓練をしました。電話会議に出て、少しでも話すようにする、といった練習です。TOEICも点数上げないと格好つかないと思い、900点まで上げました。
武田ヨシミ
よく頑張りましたね。
花田サトシ
英語できないと、またクビ宣言されるかも、と思い必死でした。営業部では最低評価でしたが、異動したシステム部門では最も高い評価をもらっていました。異動して3年目に昇進しました。
武田ヨシミ
そして、2011年に転職したのですね。これはリストラですか?
花田サトシ
いえ、リストラではありません。自分から辞めました。システム部門では、高い評価をもらっていて、仕事もそこまで忙しくなかったのですが、正直「ぬるい」と感じました。自分の仕事ぶり以上に給料もらっているなと常に思っていましたし、外に出たら通用しない社内スキルばかりがたまっているとも感じていました。
武田ヨシミ
多くの場合、大手外資系IT企業に勤務している人は、別の大手外資系IT企業に移ることが多いと思うのですが、なぜ中堅外資系IT企業にしたのですか。
花田サトシ
システム部では、結構海外の現地法人とのやりとりが多く、海外との仕事は面白いなと思いました。しかし、別の大手外資系IT企業に転職したら、日本市場のみの営業を求められるので、仕事に広がりがないと感じました。ここでは、給料を下げてでも経験を取るべきだと考えて、中堅外資系IT企業に行くことにしました。
武田ヨシミ
転職した会社は何が魅力で選んだのですか?
花田サトシ
仕事の内容です。「うちはアジアで唯一の現地法人です。日本市場の開拓だけでなく、アジア各国の開拓も自由にできます」という売り文句が魅力的でした。大手外資系IT企業だと、全くのゼロからの新規開拓営業はあまりやらないのですが、小さい会社だと海外でゼロから開拓する経験も積めるし、これは転職すべきだと直感で判断しました。
武田ヨシミ
いわゆる転職における「妻ブロック」はなかったのですか?
花田サトシ
妻がなかなか納得してくれなかったのですが、「この環境で働き続けると、当座給料はいいがスキルが付かないので、長期的には大変まずい。30代前半のうちに移るべきだ」と説得しました。実際に、私が転職した後数年で、システム部門で大きなリストラがあって人員が激減したので、正解だったと思います。
武田ヨシミ
転職時には、転職支援会社、エージェントなどは使ったのですか?
花田サトシ
はい、使いました。とにかく多くの選択肢に触れたいと思いました。今勤めている会社も、自分で探したとしても絶対に見つからなかったと思います。エージェントの方が紹介してくるまで、聞いたこともない会社でした。
武田ヨシミ
エージェントには何人くらいに会いましたか?
花田サトシ
たぶん20人、30人には会っていると思います。時間をがっつり割いて、貪欲に会っていました。その中で、信頼できるなと感じた3人と頻繁に連絡を取り合って、最終的に最も優秀だった方に紹介頂いた転職先を選びました。今私が勤務している会社です。
武田ヨシミ
優秀なエージェントと、そうでないエージェントがいるのでしょうか?
花田サトシ
私は何十人にも会ったので言えますが、優秀なエージェントと、そうでないエージェントがいます。業界に関する知識、職種に関する知識、そして昨今の業界の動向と求められる人材の動向、この辺の話をしたり聞いたりすればすぐにわかります。とにかく信頼できる人を見つけて、その人と頻繁に連絡を取り合うのがよいと感じました。そうすると、良い案件が来たときに、すぐに連絡をくれる間柄になります。
武田ヨシミ
転職の流れはどのような感じでしたか?
花田サトシ
まず、人材エージェントの会社の会議室でエージェントと会って、自分の希望などを伝えた後で案件を紹介されます。そして、興味があるところにエージェント経由で書類を出します。日本語の履歴書・職務経歴書と、英文の履歴書と職務経歴書です。その後、書類通過したところに面接に行く、という流れです。
武田ヨシミ
実際に転職した企業を例にとると、具体的にどのような流れでしたか?
花田サトシ
書類を送った後、日本法人の社長と部長と面接をしました。その時、私は自分がやりたい仕事の内容や、どのようなことができるかを何枚かにまとめていってプレゼンしました。これがかなり印象が良かったようです。次に、合弁先の企業の幹部と面接し、最後はアメリカ本社の社長とSKYPEして、それで決まりでした。
武田ヨシミ
どんなことを聞かれましたか?
花田サトシ
給料が下がってしまうかもしれないが大丈夫か、とは何度も聞かれました。私は、「給料が理由の転職でないので、問題ない」と言いましたが、はじめのうちは信用してくれなかったですね(笑)。
武田ヨシミ
現在、実際に転職してみて、いかがでしたか?
花田サトシ
従業員が世界で数万人の会社から、従業員が世界で100名で日本は6名という会社に転職しました。最初は何でも自分でやる文化に戸惑いましたが、何でも自分でやるのは、仕事の幅が広がるのでとてもいいですね。今は、国内営業、海外営業、国内マーケティング、3名の部下の管理をやっています。
武田ヨシミ
大手から中堅に転職して、「こんなはずじゃなかった」ということはなかったのですね。
花田サトシ
はい、予想以上に自由にやらせてもらって感謝しています。
武田ヨシミ
突然ですが、お給料はどのように変わったのでしょうか。
花田サトシ
新卒で入社した時の給料が年収で500万円くらいでした。これが、辞めるときには1200万円くらいになりました。そして、転職して給料が1000万円ほどに下がりましたが、現在はまた1200万円に戻っています。今年はインセンティブボーナス次第では、1500万は狙えるのではと思っています。
武田ヨシミ
最後に、外資系IT企業に転職を考えている方に一言お願いします。
花田サトシ
私は、大手外資系IT企業と、中堅外資系IT企業の両方を経験しました。まず、大手は大手で良さがあります。人材はとにかく優秀な人が多かったですし、給与水準もべらぼうに高いです。ネームバリューもあるので、「A社に勤めているの、すごい!」とよく言われました(笑)。その反面、大きすぎるので自由が利かない、役割の範囲が狭いという点は否めません。ただ、大手で勤めたという経験があると、転職するにも独立するにも、何をするにも有利なので、大手で一度務めてみるのはかなりおすすめです。大手で勤めた後、「やはり大手がいい」なのか、「中堅でのびのびと仕事をする」なのか考えてみてはいかがでしょうか。

 

インタビュアーの武田のフィードバックです。

武田ヨシミ
給料に不満がなくても、「将来自分のポジションが危なくなるかも」と危機感を感じて転職を考えるのは、短期的にはリスクだが、長期的には報われる決断なのだと思いました。自分の仕事が「給料相応」なのか、「給料以上」なのか、それとも「給料以下」なのかは、冷静に考えておく必要がありますね。人間、自分のことがかわいいので、「自分はいい仕事をしている。給料以上の仕事をしている」と錯覚しがちですが、多くの場合そうではないので注意すべきと感じました。

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